日本郵便、国際郵便料金を2027年2月1日に改定 米国あて小形包装物は100gで830円から1,290円に
日本郵便は2026年10月9日、国際郵便の料金などを2027年2月1日(月)から改定すると発表した。EMS、小包、通常郵便物(書状・はがき・印刷物・小形包装物・国際エアパケットなど)の料金に加え、書留料や保険料などの特殊取扱の料金も変わる。改定の理由として日本郵便は、物価上昇や原油価格の高騰、円安の影響で国際輸送費用や海外での配達費用が大きく上がっていることを挙げている。
この記事では、トレーディングカードを海外に送る人に関係が深い米国あて(第4地帯)に絞り、小形包装物、書留料、国際エアパケット、EMS の新旧料金を日本郵便の資料から並べる。ほかの地帯の料金、小包郵便物、印刷物、割引制度の変更、国際宅配便(UGX)は扱わない。
米国あての小形包装物:新旧の料金
小形包装物は2kgまでの小さな荷物向けの区分で、100gごとに料金が決まる。第4地帯(米国、グアムなどの海外領土を含む)の主な重量帯は次のとおり。現行料金は日本郵便の料金表ページ、新料金は改定のお知らせに掲載された新料金表による。増加額と増加率は、この2つから計算した値。
| 重量 | 航空 現行 | 航空 新 | 増加額(計算) | 増加率(計算) |
|---|---|---|---|---|
| 100gまで | 830円 | 1,290円 | +460円 | +55.4% |
| 200gまで | 1,040円 | 1,550円 | +510円 | +49.0% |
| 300gまで | 1,250円 | 1,810円 | +560円 | +44.8% |
| 500gまで | 1,670円 | 2,330円 | +660円 | +39.5% |
| 1.0kgまで | 2,720円 | 3,630円 | +910円 | +33.5% |
| 2.0kgまで | 4,820円 | 6,230円 | +1,410円 | +29.3% |
SAL 扱いの小形包装物にも新料金が定められている。
| 重量 | SAL 現行 | SAL 新 | 増加額(計算) | 増加率(計算) |
|---|---|---|---|---|
| 100gまで | 790円 | 1,250円 | +460円 | +58.2% |
| 500gまで | 1,470円 | 2,130円 | +660円 | +44.9% |
| 1.0kgまで | 2,320円 | 3,230円 | +910円 | +39.2% |
| 2.0kgまで | 4,020円 | 5,430円 | +1,410円 | +35.1% |
ただし、改定のお知らせの「よくあるご質問」では、SAL 便は現在引受けを一時停止しており、再開の時期は未定とされている。新料金表に SAL の料金があることは、2027年2月から SAL 便が再開されることを意味しない。
値上げ額は重さとともに増え、率は軽いほど高い
米国あての小形包装物では、最初の100gの料金が航空・SAL とも460円上がる。100gを超えるごとの加算額も、航空は210円から260円に、SAL は170円から220円に上がる(いずれも新旧の料金表の差から読み取った値)。このため、増加額は100gごとに50円ずつ大きくなり、1kgでは910円、2kgでは1,410円になる。
一方で、もとの料金が低い軽い荷物ほど、増加率は高くなる。航空扱いでは100gで55.4%、500gで39.5%、2kgで29.3%(いずれも計算)。
一般的な目安として、カード数枚をスリーブや硬質ケースに入れて封筒で送る場合は「100gまで」〜「200gまで」の区分に、鑑定済みカードのケースを複数枚入れる場合は数百g帯に入ることが多い。実際の重量は梱包材によって変わる。こうした軽い荷物ほど、送料に占める値上げの割合は大きくなる。
書留料と国際エアパケット
追跡や補償をつけて送る場合の料金も上がる。日本郵便の報道発表資料の新旧対照では、通常郵便物の書留料は現行460円から900円に、国際特定記録料は370円から390円になる。保険料(保険金額2万円まで)は510円から960円に変わる。
国際特定記録とする航空扱いの小形包装物である「国際エアパケット」の第4地帯の料金は次のとおり。
| 重量 | 現行 | 新 | 増加額(計算) | 増加率(計算) |
|---|---|---|---|---|
| 100gまで | 1,200円 | 1,680円 | +480円 | +40.0% |
| 500gまで | 2,040円 | 2,720円 | +680円 | +33.3% |
| 1.0kgまで | 3,090円 | 4,020円 | +930円 | +30.1% |
参考までに、航空扱いの小形包装物100gに書留をつけた場合を、料金表の数字を足して計算すると、現行1,290円(830円+460円)、改定後2,190円(1,290円+900円)となり、900円(69.8%)の増加になる。500gでは現行2,130円、改定後3,230円で、1,100円(51.6%)の増加(いずれも計算)。
EMS は1kg刻みに変わる
EMS では料金とともに重量帯が変わる。日本郵便によると、6kg以下の重量帯を小包郵便物と同じ1kg刻みにする。現行の第4地帯の料金表は「500gまで」から始まり、1.0kgまでは100g刻み、2.0kgまでは250g刻み、6.0kgまでは500g刻みの区分がある。新料金表の最初の区分は「1.0kgまで」になる。
| 重量 | 現行 | 新 | 増加額(計算) | 増加率(計算) |
|---|---|---|---|---|
| 1.0kgまで | 5,300円 | 7,400円 | +2,100円 | +39.6% |
| 2.0kgまで | 7,900円 | 10,300円 | +2,400円 | +30.4% |
| 3.0kgまで | 10,300円 | 13,000円 | +2,700円 | +26.2% |
現行料金には、日本郵便が EMS に適用している特別追加料金が含まれている。日本郵便は、改定後は費用の上昇分を料金に反映するため、特別追加料金を改定の実施にあわせて0円にするとしている。
重量帯の変更により、軽い荷物では同じ重さでも差が大きくなる。たとえば500g以下の EMS は、現行では3,900円だが、改定後は最も軽い区分が「1.0kgまで」の7,400円になるため、3,500円(89.7%)の増加になる(計算)。一方、1kgまでの荷物同士で比べると、増加は2,100円(39.6%)。どちらの数字も料金表どおりだが、比べている重量が違うため、意味が異なる。前者は500g以下の荷物を EMS で送る場合、後者は1kgまでの荷物の場合にあたる。
SAYA の記録との関係
この記事の料金は、カードの価格とは別にかかる費用である。日本から海外の買い手にカードを送る場合、手元に残る金額は販売価格から送料を引いたものになり、販売の場によっては手数料も差し引かれる。また日本郵便は2026年10月15日から、米国あての郵便物(書状・はがきを除く)のうち2,500米ドル以下の物品を含むものについて、認定事業者のアプリでの事前申告と関税の事前支払いを求めており、免税の場合も事業者の手数料がかかる。送料表の金額だけで発送できるわけではない。手数料の区分は eBay の手数料の記事、米国側で課される関税は 米国の追加関税の記事 で整理している。
今回の改定で、米国あての軽い荷物の送料は、カードの価格に対して相対的に重くなる。価格が数百円〜数千円のカードを1枚ずつ送る場合と、鑑定POPランキング に並ぶような鑑定済みカードを送る場合とでは、送料が占める割合が大きく異なる。2027年2月1日以降の海外の価格と国内の価格を比べるときには、この記事の新料金を別に見積もる必要がある。
確度の区分
- 確定:改定の実施日(2027年2月1日)、発表日(2026年10月9日)、第4地帯の小形包装物・国際エアパケット・EMS の新旧料金、書留料・国際特定記録料・保険料の新旧料金、EMS の重量帯を6kg以下で1kg刻みにすること、特別追加料金を改定にあわせて0円にすること(いずれも日本郵便の発表資料と料金表による)
- 計算:表の増加額と増加率、書留をつけた場合の合計額、500g以下の EMS の増加額と増加率
- 未確認:SAL 便の引受再開の時期(日本郵便は未定としている)、2027年度中に新設予定とされる国際特定記録の料金割引の内容、カードを梱包した際の重量(記事中の値は一般的な目安)
出典
- 日本郵便「国際郵便料金などの改定」報道発表資料(別紙1〜4を含む)、2026年10月9日、post.japanpost.jp
- 日本郵便「国際郵便料金の一部改定のお知らせ(2027年2月1日(月)から)」および新料金表(2027.2.1〜)、post.japanpost.jp
- 日本郵便「料金表(通常郵便物:第4地帯)」、2026年10月21日閲覧、post.japanpost.jp
- 日本郵便「料金表(EMS:第4地帯)」、2026年10月21日閲覧、post.japanpost.jp
- 日本郵便「米国宛て郵便物の引受け対象の拡大」、2026年10月14日、post.japanpost.jp