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PSA の鑑定記録4,299枚で言えること、言えない5つのこと

SAYA が PSA の鑑定記録と結びつけているカードは、同じ鑑定記録に結びつく複数の銘柄を1枚と数える(以下「畳む」)と4,299枚になる。カードごとに PSA の等級別の枚数をすべて足した数を「等級の内訳の合計」と呼び、この記事では鑑定枚数として扱う。PSA で10が付いた枚数(PSA10)を等級の内訳の合計で割った値を「10の割合」と呼ぶ。4,299枚をまとめて割った値は79.73%(5,829,662÷7,311,372)で、この記事では「合計比」と呼ぶ。カード1枚ごとに出した10の割合の真ん中の値は「カード単位の中央値」と呼ぶ。

この記事は、この数字で言えることと言えないことの線を、記録の中の数字で引く。範囲、数えれば分かること、言えないこと、抜けている値、数字が動くときに確かめられる範囲、数え方の選択の順に書き、最後にチェックリストを置いた。

何を数えている記録か

数字の範囲は3つある。1つ目は鑑定会社で、PSA の記録だけを数えている。SAYA は PSA のほかに CGC、BGS(記録の表記は beckett)、SGC の記録も持つが、公開面から外している行を除いた全社の15,051行のうち、PSA は4,910行(32.62%)で、残る10,141行(67.38%)はこの記事の数字に入っていない。他社の記録は、日付の範囲も PSA と同じではない。

会社行数データの更新日(2026年)取得日(2026年)
PSA4,9109月25日〜9月30日9月26日〜10月1日
CGC6,2839月18日〜9月30日9月19日〜10月1日
BGS(beckett)2,3918月31日〜9月30日9月1日〜10月1日
SGC1,4679月25日〜9月28日9月26日〜9月30日

2つ目は、数えたカードの範囲だ。SAYA が鑑定記録と結びつけているカードに限り、記録の行は銘柄(ticker)ごとに1行ある。カタログ(日本版で有効な銘柄から、BOX- と PACK- で始まるものを除いた22,780銘柄)のうち、PSA の記録の行がある銘柄は4,910(21.55%)で、行がない17,870銘柄(78.45%)は数えていない。取得した4,939行から、公開面から外している29行を除いた4,910行を畳むと、611行が別の行と同じカードにまとまって4,299枚になる。外した29行の中身(何日に取得した行かなど)と外す条件は、この記事が使った記録には入っていない。カードと銘柄は単位が違うので、4,299を22,780で割った数は割合として読まない。

3つ目は、読み取りの時点だ。記録は2026年10月1日の朝、日本時間の7時40分に読み取り専用で読み、8時7分と9時58分にも読み直した。

この記事が数字を出すのに読んだ項目(以下「この記録」)は、等級ごとの枚数、記録の総数(total)、3つの日付、カードの属性(セット名・発売日・レアリティ・イラストレーターなど)だ。3つの日付は、データの更新日、取得日時、最後に枚数が変わった日と、名前から読んだもので、定義は確かめていない。価格・金額に関する項目は1つも読んでいない。

数えれば分かること

次の4つは、記録の中の数を足したり割ったりするだけで答えが出る。

鑑定枚数の多少。 等級の内訳の合計が10,000以上のカードは196枚で4,299枚の4.56%だが、等級の内訳の合計7,311,372枚のうち4,410,665枚(60.33%)を占める。1,000以上の935枚(21.75%)では6,873,448枚(94.01%)になり、20に満たない1,654枚(38.47%)は合わせて7,427枚(0.10%)にとどまる。言えるのは記録の中での偏りまでで、市場でも同じ偏りかどうかは、次の節の理由で言えない。

等級の内訳。 19種類の等級(整数10、半点8、Authentic 1)を足すと7,311,372枚で、PSA10 が79.73%、PSA9 が1,150,050枚(15.73%)、PSA8以下が330,219枚(4.52%)、Authentic が1,441枚(0.02%)になる。PSA8以下は、等級の内訳の合計から PSA10、PSA9、Authentic を引いた枚数で、8.5などの半点の等級を含む。

10の割合の分布。 カード単位の中央値は、等級の内訳の合計が20以上の2,645枚(4,299枚の61.53%)で出す。中央値は82.41%、小さい方から4分の1の位置が69.23%、4分の3の位置が88.07%で、90%以上が392枚(14.82%)、50%未満が229枚(8.66%)ある。合計比の79.73%は4,299枚をまとめた値で、1枚ごとの幅は表さない。

動いた日。 最後に枚数が変わった日(名前から読んだ日付)は、4,910行のうち4,908行にあり、最新は2026年9月28日で、それ以降の日付の行はない。数える期間を10月1日までの60日間(8月3日〜10月1日)にすると、日付が期間の中にある行は3,126行(63.67%)、期間より前が1,782行(36.29%)、日付なしが2行(0.04%)だ。1行に日付が1つしか入っていないので、1枚が何日おきに動くかは、この数字からは出せない。

この記録に項目が無くて言えない5つのこと

次の5つは、数が足りないから言えないのではなく、答えに使う項目がこの記録に無いから言えない。この記事が読んでいない項目に答えになるものがあるかどうかは、ここでは言わない。

① 市場に存在するカードの枚数。 等級の内訳の合計7,311,372枚は、この記事が鑑定枚数として扱う、PSA の等級別の枚数の合計で、発行された枚数や、鑑定に出されていない枚数の項目は、この記録には無い。カタログの22,780銘柄のうち記録の行が無い17,870銘柄は、枚数が0なのではなく行が無い状態で、鑑定されていないのか、SAYA が結びつけていないのかは、この記録からは分けられない。

② 鑑定に出されなかったカードの状態。 等級の19種類は、1から10までの10、半点の8、Authentic の1で、どれも鑑定の結果を表す。鑑定に出されなかったカードを入れる項目はこの記録に無く、合計比79.73%は、等級の内訳の合計7,311,372枚の中の割合だ。

③ 鑑定に出した人の選び方。 提出した人、提出の時期、一度に出した枚数を表す項目は、この記録には無い。10の割合の分布(中央値82.41%)は、出された枚数をそのまま数えた値で、出し方の違いを含むのかどうかを、この記録から言うことはできない。

④ 取引や価格。 価格・金額に関する項目は1つも読んでいない。鑑定枚数の多いカードで取引も多いかどうかは、この記事が取引の件数の項目を読んでいないので言えない。

⑤ なぜその等級が付いたか。 採点の理由に関する項目は、この記録には無い。カードの属性や、等級の内訳の合計の段階で分けて10の割合を出すことはできるが、差が出ても理由は言えない。たとえば等級の内訳の合計の段階で5つに分けると、合計比は73.01%から82.05%まで開く。

等級の内訳の合計の段階カードPSA10等級の内訳の合計合計比
20未満1,6545,5337,42774.50%
20以上100未満67426,71936,59473.01%
100以上1,000未満1,036307,569393,90378.08%
1,000以上10,000未満7391,870,6772,462,78375.96%
10,000以上1963,619,1644,410,66582.05%
全体4,2995,829,6627,311,37279.73%

段階が上がるたびに高くなる形ではなく、100以上1,000未満の78.08%に対し、1,000以上10,000未満は75.96%だ。この差の理由は、この記録からは分けられない。

抜けている値と、食い違う値を数える

言えないことの手前に、値が空のカードや、2つの枚数が合わないカードがある。4,299枚に対する数を並べた。

項目カード割合(分母は4,299枚)
等級の内訳の合計が20未満1,65438.47%
total と等級の内訳の合計が食い違う1,83142.59%
レアリティが空1,10625.73%
イラストレーターが空1703.95%
発売日が空1413.28%
等級の内訳を読めない00.00%
total が取れない00.00%

等級の内訳の合計が20未満の1,654枚は、カード単位の中央値には入れず、枚数の集計には含めた。total と等級の内訳の合計が食い違う1,831枚は、差(total − 等級の内訳の合計)の合計が37,184枚で、等級の内訳の合計の0.51%にあたる。total の合計は7,348,556枚で、この記事は等級の内訳の合計を分母にしたが、どちらが PSA の実際の鑑定枚数かは、この記録からは分けられない。

発売日が空の141枚は、外部のカード記録に結びついていないカード141枚と同数だ。レアリティ(1,106枚)とイラストレーター(170枚)が空の理由は、この記録からは分けられない。空のカードを「不明」として別枠にするか除くかで、集計の数字は変わる。

数字が動く理由として確かめられる範囲

数字が動いたとき、確かめられるのは、いつの値か、どの部分が動いたかまでだ。まず、取得日と読める日付が複数の日にわたる。4,910行の取得日は、9月26日の636行から10月1日の1行まで6日にわたり、最も多いのは9月28日の1,488行(30.31%)、次が9月27日の1,389行(28.29%)だ。データの更新日は5日で、9月25日から28日の4日に4,909行(99.98%)が集まる。同じ朝に読んだ数字でも、中身は複数の日に取得した行の値と読める。

同じ朝の読み取りの間では、数字は動かなかった。7時40分、8時7分、9時58分の3回で、畳んだカード数、重なった行数、等級の内訳の合計、PSA10 の合計など12の値の差は、どれも0だった。

前回の記録(9月23日までに取得した記録)では、畳んだカードは4,310枚だった。今回の4,299枚との差11枚を、プロモとそれ以外に分けたのが次の表だ。プロモは、レアリティが PROMO か、セット名が「-P」型(SV-P のように英大文字と数字に「-P」が付く形)のどちらかに当たるカードをいい、セット名に「プロモ」を含む条件に当たるカードは0枚だった。

区分カード(前回→今回)等級の内訳の合計(前回→今回)差PSA10の差
プロモ26 → 26315,256 → 316,978+1,722+1,387
プロモ以外4,284 → 4,2737,010,617 → 6,994,394-16,223-9,196
全体4,310 → 4,2997,325,873 → 7,311,372-14,501-7,809

カード数の減りはすべてプロモ以外にあり、プロモは26枚のまま等級の内訳の合計が1,722枚増えた。2つの区分の差を足すと全体の差になる(+1,722 − 16,223 = -14,501)。合計比は79.68%(5,837,471÷7,325,873)から79.73%(5,829,662÷7,311,372)へ、0.05ポイント上がった。

分けられないのは、プロモ以外で減った11枚と16,223枚の中身だ。前回のカードごとの値は、この記事が使った記録に入っていないので、カードの入れ替わりによる分と、残ったカードの枚数が変わった分を分けることはできない。さらに今回は、取得した4,939行のうち29行を公開面から外してから畳んでいる。前回の記録には、外した PSA の行が7行とある。外す条件が前回と同じかは記録に書かれておらず、外した行を戻して畳んだ場合のカード数も出せないので、4,310枚と4,299枚の差に外した行の違いがどれだけ入っているかは、この記録からは分けられない。

前回の記録には、PSA の過去の記録(保存日ごとの履歴)の集計もあり、保存日は2023-07-29から2026-09-22まで、825,712行だった(表記は記録のまま)。この記事の数字は最新の値で、この履歴から出していない。2023-07-29より前の変化は、この履歴に無い。

数え方の選択で、数字はどれだけ動くか

同じ記録でも、何をどう数えるかで数字が動く。5つの選択を、結論から並べた。差のポイントは、書いてある丸めた値どうしで引いた。

合計比か、カード単位の中央値か。 等級の内訳の合計が20以上の2,645枚では、合計比が79.74%(5,824,129÷7,303,945)、カード単位の中央値が82.41%で、2.67ポイント開く。1,000以上の935枚に絞ると、合計比は79.87%(5,489,841÷6,873,448)、中央値は84.27%で、4.40ポイントに開く。「10の割合は何%か」は、どちらで出したかを書かないと数字が決まらない。

分母は、等級の内訳の合計か、total の合計か。 5,829,662÷7,311,372 は79.73%、total の合計7,348,556枚で割ると79.33%で、0.40ポイント下がる。total と等級の内訳の合計は1,831枚(42.59%)で食い違うので、分母も書かないと数字が決まらない。

畳むか、畳まないか。 行のままなら4,910、畳めば4,299枚で、行は611行(4,299枚に対して14.21%)多い。複数の銘柄を含む468枚は、行では1,079行にあたる(銘柄が1つのカード3,831枚と合わせて4,910行)。行をカードの数と読むと、同じカードを何度も数える。

プロモの判定。 2つの条件のどちらかに当たる26枚を基準にすると、レアリティだけなら24枚、「-P」型だけなら18枚になり、1枚あたりの等級の内訳の合計の中央値は2,288枚、2,457枚、7,754枚と動く(最大は最小の3.39倍)。合計比は75.91%(240,613÷316,978)、76.08%(240,303÷315,852)、76.14%(238,712÷313,530)で、0.23ポイントしか動かない。

基準日。 最後に枚数が変わった日が直近7日(基準日を含む7日間)にあるカードは、基準日を10月1日(9月25日〜10月1日)にすると1,246枚(28.98%)、その日付の最新日である9月28日(9月22日〜9月28日)にすると1,631枚(37.94%)で、8.96ポイント違う。分母はどちらも4,299枚だ。直近30日では2,414枚(56.15%)と2,429枚(56.50%)で、7日ほどには開かない。

数字を読むときのチェックリスト

数字を読むときに確かめる点を、この記事で示した範囲に絞って並べた。

  • どの鑑定会社の記録か。この記事の数字は PSA の4,910行だけで、他社の行(10,141行)は入っていない。
  • 数えているのは全部か、一部か。4,299枚は、カタログ22,780銘柄のうち記録の行がある4,910銘柄を畳んだ数で、カードと銘柄は割り算しない。
  • いつの値か。読み取りは2026年10月1日の朝、取得日は9月26日から10月1日。前回の記録と並べるときは、取得した日が同じかを見る。
  • 割合の分母は何か。等級の内訳の合計、total の合計、カード数、銘柄数で、数字が変わる。
  • 合計比か、カード単位の中央値か。20未満のカードを除いたか。畳んだ後か、行のままか。
  • 基準日はいつか。「直近7日に動いた」は、基準日で数字が変わる。
  • 鑑定された枚数を、市場の枚数、鑑定に出されなかったカードの状態、出した人の選び方、取引、価格、理由のどれかと読み替えていないか。この記録(読んだ項目)には、その項目が無い。
  • 空の値や食い違う値を、除いたか、含めたか。